confusion of wildebeests grazing on spacious savanna

自然界の生存戦略① 群れる、逃げる、隠れる、ずらす

こんにちは。やまもとです。

昔、「弱者の戦略」(稲垣栄洋、2014)を読んでとても面白かったのですが、内容をだいぶ忘れてしまったので、再読しながらまとめてみます。

この本でいう弱者とは「力が弱い」ということを必ずしもさしません。なぜなら、食物連鎖の頂点にいるような捕食生物も、餌となる生物が少なくなると生存できない弱い存在だからです。結局、生物界では生き残れることが何よりも重要になります。裏を返すと、「生き残ったもの」が「強かった」と考えることができるでしょう。ということで、生物が生き残りをかけて行っている戦略を見てみたいと思います。


食べられない戦略

食物連鎖の下層にいる弱い生き物が、過酷な生態系の中で生き残るには、まず何よりも天敵に食べられないことが重要です。しかし、現在、地球上に弱い生き物が存在していないかというと、そんなことはありません。シマウマにしろ、イワシにしろ、生き残っています。ということは、弱い生き物にも食べられないための戦略があるはずです。「弱者の戦略」では、弱い生き物たちが実践している食べられない戦略は、大別すると次の4つに整理されています。

  • 群れる戦略
  • 逃げる戦略
  • 隠れる戦略
  • ずらす戦略

今回は、これらがどんな戦略なのかをまとめておこうと思います。

また、これらの食べられない戦略は、経営戦略として解釈すると「競合他社に負けない戦略」に相当します。そこで、経営戦略として考えた場合についても付記していこうと多います。


群れる戦略

弱い生き物は、よく群れを作ります。しかし、それは捕食生物にとって餌を見つけやすいというデメリットもあります。それでも群れを作るのは、デメリットを上回るメリットがあるからと考えることができます。それは、何なのでしょう?

シマウマの戦略

five zebra grazing on grass field
Photo by Hendrik Cornelissen on Pexels.com

シマウマを含む草食動物は、ライオンなどの肉食動物に襲われます。そこで、群れを作ることで、仲間のうち一匹でも天敵を発見できれば、その情報が伝わり安くし、一斉に逃げることができるようにしています。また、たとえ襲われたとしても、仲間がたくさんいるため自分が狙われる確率が下がります。このように、群には警戒能力の向上捕食確率の低減というメリットがあります。

経営に置き換えると、同じ業界の企業同士で情報交換を密に行い、市場の変化を察知する能力を上げることに相当します。例えば、「自分たちの業界にAmazonやMicrosoftが参入を検討している」といった情報が伝われば、業界内の企業の警戒心が一気に高まることでしょう。そして、一斉に対策に乗り出すのではないでしょうか。

イワシの戦略

person in water with blue and white lights
Photo by Emma Li on Pexels.com

イワシは「イワシ玉」や「イワシのトルネード」といった巨大な群行動をします。これは、群を1つの大きな生物に見せることで、天敵を萎えさせるために行っています。また、天敵に目標を定めさせないための行動でもあります。このように、群には、天敵への萎縮効果撹乱効果があります。

このような行動は、小規模な同業者間で連絡を取り合い、顧客を囲い込むことで、業界に旨みはないことを伝えて新規参入を萎えさえようとする行為がよく似ています。これは、一番低リスクな参入障壁の築き方ですが、公的な競争入札で行うと談合に相当するため注意が必要です。

オオカミの戦略

gray and white wolf
Photo by Pixabay on Pexels.com

肉食動物であるオオカミは、広い縄張りを持つために群を作ります。これは、縄張りが広いほど、獲物を見つけるチャンスが多いためです。そのため、オオカミにとっては、競い合って小さな縄張りを奪い合うよりも、大きな群を作った方が理にかなっていることになります。このように、群は機会確率の向上というメリットもあります。

これは、企業経営でいうと、企業の大規模化(群の拡大)や、商圏拡大(縄張り拡大)、サプライチェーンの囲い込み(群の役割分担)、アライアンスによる連合化(群の拡大)などがよく似ていると思います。どれも、群を大きくすることで、ビジネス機会を獲得するために行われている行動だからです。

逃げる戦略

群れる戦略は、群れが食べるのに困らないほど餌が豊富にあることが必要です。そのため、餌が豊富ではなく、群れることができない弱い生物は、食べられないようにするために逃げたり、隠れたりしています。

ガゼルの戦略・チョウの戦略

herd of deer on brown grass field
Photo by Brett Sayles on Pexels.com

チーターから追いかけられたガゼルは、ジグザグに走って逃げます。ガゼルは、直線距離の競走ではチーターに勝てないため、ジグザグに走ることでチーターの最高速度を出させないようにしています。つまり、弱いガゼルは競走の複雑化を行い、強いチーターの本来の能力を発揮させないようにしています。

また、チョウがひらひらと飛ぶののも、点滴である鳥に狙いを定めさせない逃避行動です。直線的に迫り来る鳥から、不規則に飛ぶことで攻撃をかわしています。ここから、「強いものは単純に。弱いものは複雑に」行動することが逃げる時の鉄則になっていると考えることができます。

市場を見渡してみると、飲食業界のように競争の軸が多く複雑な業界ほど小規模な企業が多いように思えます。逆に、競争軸が品質などに絞られている単純な業界ほど大企業が多いかもしれません。競走の複雑化は、弱い企業が製品・サービスの競走軸を増やしいくような差別化戦略が必要になることと符合しているように見えます。

ガの戦略

brown and blue butterfly perched on green plant
Photo by Alen Kuzmanovic on Pexels.com

ガは、分類学上はチョウの仲間の1つですが、鳥を避けるため夜行性になったものです。彼らの天敵にはコウモリがいて、コウモリの超音波を察知すると羽ばたくのをやめて急降下します。こうすると、コウモリの捕捉範囲を超えるため、生き残ることができます。つまり、強者のコースからあえて外れることで生き残っています。

ベンチャー企業が成長していくには、大企業と同じことをしていたのでは太刀打ちできません。同じ土俵で戦わないために、強者がいないポジションを獲得する必要があります。このように、市場におけるポジションを確立するような差別化戦略と上記の状況は似ているのではないでしょうか。

ウマの戦略・ウサギの戦略

brown horse on grass field
Photo by David Dibert on Pexels.com

肉食動物の目は顔の前方についていますが、ウマやシカの目は顔の横側についています。この構造だと、対象物の立体視が難しいですが、代わりに視野角がほぼ360度あります。こうすることで、敵の詳細を得ることよりも、敵の存在を察知しやすくなっています。つまり、情報の深さよりも情報の広さを優先していると言えます。

視覚だけでなく、聴覚についても同様のことが言えます。ウサギの耳が長いのもより遠くの音を聞くためですし、ウマの耳が回転するのも後方の音を聴くためです。こうすることで、より広い範囲から情報を獲得し、敵の存在を早く察知しようとしています。広く情報を獲得するのは、弱い生物の生存に重要だと考えられます。

自社の立場が弱い業界では、業界を深く知ろうとするよりも、業界を広く見渡しておき、参入してくる企業を早く察知できるようにしておいた方がいい、ということかもしれません。

隠れる戦略

群れを作れない弱い生き物がとるもう一つの戦略は、隠れることです。逃げるには、どうしても体力が必要になります。体力がなくなり、捕食生物の体力が上回っていた時、逃げきれずに食べられてしまいます。そのため、体力を消費しないためにも隠れることが必要になります。

矮小化戦略

brown rabbit in front of white daisies
Photo by Tomas Balogh on Pexels.com

自然界には、「島嶼化」(とうしょか)という現象があります。これは、孤立した島では、ウマやシカなどの大型生物は小さくなり、ウサギやネズミなどの小型生物は大きくなる、という現象です。孤立した島では天敵が少ないため、ウマやシカは襲われないように大きく見せる必要がなくなり、小型化すると考えられています。逆に、ウサギやネズミは、大型の捕食動物から逃れるため、小さな穴に逃げ込んだり、物陰に隠れることができるよう体を小さくする必要がなくなり巨大化するそうです。つまり、天敵がいる環境では、ウサギやネズミは体をあえて小さくし、小さいことの強みを生かした戦略をとっていると考えられます。

ビジネス環境でも小さいことが強みになります。例えば、売上高1兆円の大企業にとって1億円の規模の市場は魅力的に見えません。むしろ、利益が出ないと判断して、参入してこない場合が多いと思います。つまり、市場の小ささは大企業に対する参入障壁になります。しかし、売上高10億円の企業にとっては、とても魅力的な市場に見えることでしょう。そのため、経営規模の小ささを生かして、規模が小さい市場だけを狙う戦略が考えられます。

擬態化戦略

mimicry of green soldier bug on fresh leaf
Photo by Petr Ganaj on Pexels.com

擬態は、身の回りのものに色や形を似せることです。そして、擬態は生物界ではかなりメジャーな戦略です。

まず、昆虫の多くが擬態を利用しています。昆虫のナナフシは木の枝に似た形状をしていますし、コノハチョウは木の葉にそっくりの形をしています。バッタが草むらに身を隠すために緑色をしているのも、アブラゼミの羽が木の幹の模様をしているのも擬態です。特に、アゲハチョウは成長に合わせて異なる擬態をします。卵から孵ったばかりの幼虫の白黒のマダラ模様は鳥のフンに擬態しており、いわゆる芋虫に変態した後は緑色になり葉っぱに擬態し、動けないサナギになると茶色く木の棘に擬態します。このように、成長のステージに合わせて擬態のモチーフを変えていきます。

シマウマが白黒の縞模様なのは、天敵である猫科の肉食獣が色を識別できないことを利用して、草木と見分けがつかないように擬態するためです。また、真っ赤な魚は、海の深い部分には赤い光が届かないことを利用して、海の水の中に擬態するため赤い色をしています。他にも、オドリコソウといった植物も擬態をします。オドリコソウは、イラクサという棘を持つ植物に葉の形を似せて、まるで自分にも棘があるかのように擬態しています。

このように、周囲の環境や天敵が嫌うもの擬態することで、弱い生物は自らの存在を隠しています。

ビジネス環境だと、あまり公にできないビジネスを営む企業が、自らを害の無い存在として擬態することが多い気がします。公な場合の例としては、高級ブランド会社のLVMH社が、製品ブランドを全面的に出すことで会社の存在を隠していますが、擬態と呼べるかどうかは微妙でですね。ベンチャー企業が成長ステージに合わせて、目的を変化させ品格を上げていくのは、アゲハチョウの場合と似ているかもしれません。

両賭けの戦略

close up photo of grasshopper on leaf
Photo by Silas Jaeger on Pexels.com

環境に擬態をするにしても、環境が異なる場合もありますし、環境が突然変わることもあります。生物界では、環境の違いや変化がどちらに転んでもいいように、常にオプションを残しておくようにしています。

バッタには緑色のものと茶褐色のものがいます。前者は植物が多い環境に適応したバッタで、後者は植物が少ない環境に適応したバッタです。これにより、植物が増えたとしても減ったとしても生き残れるようにしています。

19世紀後半のヨーロッパで増えた黒いガは、もともと白いガだったことが知られています。これは、自然界では白っぽい木に擬態していたガが、工業化による黒煙の増加に適応したためです。もちろん、白いガの個体が黒いガになったわけではなく、少ないながら存在していた黒いガの個体数が増えたことによります。木に擬態できない黒いガの存在は工業化前の環境では一見無駄に見えます。しかし、このガは黒いガの存在によって、工業化という環境の激変を乗り越えることができました。

つまり、擬態を必要とする弱い生物は、環境変化に備えて次善のオプションを常に用意しているということです。

これは、ビジネスでよく言われる「選択と集中」と完全に対立します。なぜなら、「選択と集中」とは一見無駄に見える次善のオプションを切り捨てる戦略だからです。生物界と比較すれば、「選択と集中」の前提として「環境が変化しないこと」が必要と分かるでしょう。しかし、実際にはビジネス環境も常に変化しています。そのため、最近では、一見無駄に思える探索もしておくべきだという「両利きの経営」が流行しているのでしょう。

突然変異の戦略

close up photo of ladybug on leaf during daytime
Photo by Pixabay on Pexels.com

自然界では、害虫駆除のために農薬を撒くと、その農薬に耐性を持つ害虫が生まれてしまう、ということが起こります。これは、生物が一定の割合で常に突然変異を生み出しているからです。上記の例の黒いガも、突然変異の結果です。しかし、突然変異は1/10,000とか1/100,000といった確率でしか起こりません。そのため、弱い生物ほどたくさんの子供を産みます。もし、1回に子供を10万匹産めば、1匹くらいは突然変異が起きている計算になります。このように、突然変異の発生確率を上げ、それを何度もチャレンジすることで、環境の激変によって大部分の仲間が死滅しても、種族全体として生き残れるようにしているわけです。

ビジネス環境での類似例としては、多くのベンチャー企業のチャレンジや、大企業の中で行われる新規事業のチャレンジが挙げられるでしょう。どちらも、大部分は失敗に終わり、次のビジネス環境に適合したものだけが生き残ります。しかし、突然変異を生み出すためには、発生確率を上げるために無数のチャレンジを行い、それを繰り返さなければならないことを、生物界から学ぶことができます。

ナマケモノの戦略

wood animal cute tree
Photo by Roxanne Minnish on Pexels.com

ナマケモノは、1日20時間以上寝ており、起きたとしても非常にゆっくり動くことで知られています。これは、天敵のジャガーが、動かない餌は見つけにくいことを利用した戦略です。他の動物が食べない毒を持った木の葉を主食にすることで餌を確保する労力を減らし、そもそも動かないため食事量がそれほど必要ではありません。このように、敵の弱点を付きつつ、競争せずに、徹底的な低コスト化で生き残りを図っているのがナマケモノです。

ビジネスの事例でいうと、ローコストキャリア(LCC)の初期の戦略に類似しているかもしれません。国有だった航空業界が自由化されたあと、メジャーな航空会社は、ジャンボジェット機を保有しその購入費を支払うためにも、多く乗客が見込まれるハブ空港間のシェア争いをしていまし。しかし、サウスウエスト航空は、中型ジェット機でローカル空港3つを三角形に結ぶ航路で就航し、メジャー航空とは競争を避けていました。そして、徹底的な低コスト化を行い、メジャーな航空会社が実現不可能な価格で提供したのは、皆さんもご存知かもしれません。「競争せず、弱点を突き、コストを下げる」のは、ナマケモノの戦略と似ているように思えます。

ずらす戦略

天敵に遭遇してしまうと逃げたり隠れたりしなければならないですが、そもそも天敵に遭遇しなければ生き残る確率はより高まります。そのため、天敵の活動時間や活動範囲から時間や空間をずらす戦略をとっている生物がいます。これらを見ていこうと思います。

夜行性の戦略

brown owls on a tree branch
Photo by Somya Dinkar on Pexels.com

生物の中には、昼間は活動せず夜だけ活動する夜行性のものがいます。特に、天敵である鳥が夜目が聞かないため、昆虫には夜行性のものが多く見られます。また、植物の中にも、マツヨイグサやカラスウリのように夜に花を咲かせる種類があります。昼間に咲く花は、蜂などに花粉を運んでもらっていますが、花の種類も多く、なかなか花粉を運んでもらえません。そこで、夜に活動するガに花粉を運んでもらうため、夜に花が咲くようになっているそうです。つまり、夜行性は、活動の時間帯をずらす戦略の結果と考えることができます。

これをビジネス戦略として考えると、営業時間をずらす戦略になるでしょう。ほとんどの小売店は、午前10時〜午後9時のあたりに開店しています。そこで、夜に活動する人をターゲットとして夜間に開店する、朝の通勤・通学を狙って早朝だけ開店する、というような時間帯をずらす戦略が考えられます。

早春の戦略

fresh white daffodils on white background
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春に咲く花はライバルが多いので、花粉を運んでくれる昆虫の奪い合いが起こり、大きく目立つ花を咲かせる必要があります。すると、同時期に花を咲かせることは、小さな花を咲かせる種類にとっては不利になります。そこで、まだ多くの花が咲かない早春の頃に咲くことで、小さい花でも昆虫を呼び寄せることができるようになります。つまり、競争が本格化する前に決着させてしまうという、時間をずらす戦略です。

かつて、日本の新人採用活動で同様の現象が見られました。日本では新人採用は同時期に行われるため、他社が採用活動を始めると、学生の奪い合いが起こります。そこで、採用活動が本格化する前に、優秀な学生を確保しようと、各社が採用活動開始時期をどんどん前倒して行きました。その結果、大学3年生の就職活動が始まることになり、政府の規制が入ることになりましたね。現在は、大学4年生の4月からとなっていますが、企業はあの手この手で早期獲得を狙っています。

タンポポの戦略

shallow focus yellow daisies
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タンポポには、日本タンポポと西洋タンポポがあります。今では、外来種である西洋タンポポが広範に分布しているため、西洋タンポポの方が強いイメージがあります。しかし、これは日本タンポポと西洋タンポポの生存戦略の違うため、そう見えるだけです。

まず、タンポポは背が低く、他の草木があると日光を浴びることができません。そのため、生き残りをかけて他の草木がない状況へと生存環境をずらす必要があります。

日本タンポポは、山や森に生えていて、まだ草木が生えてこない早春のうちに花を咲かせ、夏になると葉を枯らし、秋冬になると葉をつけ始めます。草木が鬱蒼を生い茂る夏に枯れるので、これを夏眠と言うそうです。このように、日本タンポポは生える季節をずらす戦略をとっています。

西洋タンポポは、1年中花を咲かせ、受粉をせずに1株だけで種子を作ることができ、種子も軽いため遠くまで飛ばすことができます。しかし、1年中花を咲かせるため、山や森は他の草木に負けてしまい特に春夏は育ちにくい環境です。逆に、受粉してくれる昆虫が不要なため、山や森にこだわる必要もありません。そのため、他の草木が少ない人間が作った道路の道端などに生えています。つまり、西洋タンポポは生える場所をずらす戦略をとっています。

米国ウォルマートや日本のヤマダ電機といった大規模小売店は、創業当初、競争の激しい都市部を避け郊外にばかり出店していました。これは他の草木と競争が強いられる森を避け、草木が生えない人間の居住地域に進出した西洋タンポポの戦略と類似しています。

カブトムシの戦略

カブトムシは、樹液の出る場所で縄張り争いをしています。一般的に、縄張り争いではツノの大きな個体が優勢です。しかし、実際にはツノの大きな個体とツノの小さな個体が半々ずつ存在し、ツノが中位の個体が少ないそうです。ツノの小さな個体は、ツノの大きな個体が活動を始める朝方ではなく、夜のうちから活動をはじめ、樹液を確保し、そこのやってきたメスと交尾することで繁殖するという戦略をとっているため、生き残っているそうです。つまり、同じ種族内でも戦略グループが異なる場合があります。

創業時のユニクロは、早朝に通学する学生をターゲットに、早朝に開店していました。まさに、アパレル業界の中で、時間をずらす戦略をとっていたわけです。

ラクダの戦略

man sitting near four camels
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ラクダやラマ、アルパカといったラクダ科の仲間は、生活困難な僻地に適応して生き残っています。ラクダは水分がほとんどない砂漠に、ラマやアルパカは酸素がほとんどない高山に、といった具合です。このような場所に暮らしているのは、厳しい環境により天敵となる肉食動物がいないためです。当然、自分たちにも厳しい環境ですが、ラクダ科の動物は血液を最適化することで対処しています。ラクダの血液には水分が多く含まれ、ラマやアルパカの血液には酸素と結合する成分が多く含まれているそうです。これは、あえて悪条件の環境に適応することで生き残る戦略をとっていると考えられます。

悪条件にあえて飛び込むことで成功したビジネスもたくさん存在する気がするのですが、思い浮かばないのでここは一旦保留にしようかと思います。


ということで、自然界で生き残るために、さまざま動植物が行っている食べられないための工夫について見てきました。

内容はだいぶ抜粋しているので、詳しく知りたい方は「弱者の戦略」を読んでみてはいかがでしょうか?

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